ウェブ人間論

日本におけるインターネット元年から10年

『ウェブ人間論』は、作家の平野啓一郎さんがネットが生活に浸透していくにつれて抱く不安や疑問を、ポジティブ梅田望夫氏が受け答えるというスタイル。

すべてのコンテンツがネット上にあがれば、書籍やCDなどはなくなるのではないかという不安。しかし、現在のネットには膨大な情報はあるが、それらは断片的であったり重複していたりなどうまくまとめられていない状況。そのような中で、まとまった情報をページをめくるという形で得られる書籍にも十分利がある。これって当たり前のことだけど、すごいことだな思った。コンテンツの内容自体は変わらないけど、それを表現するメディア媒体の特性みたいなこと忘れてたなと反省。パソコンもない無線LANもない状況で、ネットにはアクセスできないですしね。そういうときには、やっぱり一冊の文庫本がすごい便利・お手軽。とはいえ、携帯電話って存在も忘れちゃいけないよ、俺。と今は戒めておく。

『構造化するウェブ』はウェブ屋じゃない人でも十分理解できるくらいわかりやすかった。特にウェブデザイナーは読んどくべき。だいたいのウェブの流れってのが分かると思う。現在、莫大な数のウェブサイトがあるのも、良くも悪くもHTMLが簡単に記述できるからであって、最初からWeb標準に従って最適なマークアップしなさいって言われたらここまで、広まらなかっただろうね。でも、玉石混淆の情報の中から自分が欲する情報をダイレクトに取り出すためにはウェブ全体がデータベースのようなもの にならなければならない。そのために、僕らウェブ屋は日頃の作るサイトをちゃんと構造化していかなれけばならないのだなと実感。

あと、勘違いしやすいことでインターネットイコールウェブではないってこと。TCP/IPってゆうプロトコルで接続されたコンピュータネットワークがインターネットであって、インターネット上で提供されるハイパーテキストシステム:ウェブではないんですね、これが。初めてこれを知ったときはへぇ〜へぇ〜へぇ〜だった。