彼女があのテレビを買ったワケ

男がわからなかった 女が商品を選ぶ本当の理由

女性マーケティングのパイオニアの著者だが、男女の購買行動の違いとして以下のように述べている。

  • スペックにこだわる男性、イメージにこだわる女性
  • 勝負にこだわる男性、共感したい女性
  • 結果がよければいい男性、買い方にこだわる女性

概ね理解できるが、その根拠となる数字・データは一切出てこず、著者の体験談から述べられている点が気にかかるのは、やはり自分が男性だからだろうか・・・とはいえ、わかりやすい体験談なので、本を読みながらそうそう、と何度も頷いてしまっていた。

例えば長年使っていた著者のブラウン管のテレビが壊れ、液晶テレビを買いに行く場面で、店員にわけのわからない機能・仕様の説明をされ、結局その買ったテレビの購入ポイントは、「リモコンがかわいかったから」だそうだ。

自分の持つモノに対しては、できる限り「格好が良い」モノを選んでいるし、選びたい。ただ本書でいう一般女性のように、なんとなく良い感じだからとか、かわいいから選んだのではなく、これはグリッドに沿っているから、これはアシンメトリーなレイアウトが緊張感を醸し出しているとか、そういったデザイン言語によって、自分の選択に対してある程度は説明できる。(毎回、そんなことを常に考えながらモノを選んでいるわけではないが)

著者もその点は、できる女性マーケターになるためにはなぜそれが「かわいい」のか分析・説明できなければならない、と述べている。「かわいい」などのビジュアル的なものに関してはある程度はデザイン言語で説明できるけど、「共感や雰囲気」といったコミュニケーションをどうやって、定量化・言語化して説明できるのかは大いに興味があるところで、勉強していかなければならないなと思う。

まぁそんな感じで、女性向けのウェブサービスでも作る機会があればまた読み返したいと思う。