デザインリーダーシップ

デザインリーダーはいかにして組織を構築し、成功に導くのか?

最近、CXOやらCDOなんちゃらなど、よく耳にする。CTOがいる会社で働いたことはあるので、それの役割はなんとなく理解しているつもりだが、ことデザインの長となると、さっぱりなので今回の本を手にした。前回の『デザイン組織のつくりかた』と同じBNN社から。装丁も色違いなだけ。

まぁ、読んでみると具体例がデザイナーの話なだけであって、リーダーシップについて万国共通な悩みな気がする。ただこれが、現役のデザインリーダー・経営者から話される体験談に意味がある。

エンジニアに関して言えば、いろいろ勉強会等で互いの知識を共有する場が多くあると思う、CTOに関してもIVSのCTO版もあったりして、エンジニアのリーダー同士が交流する機会も多いだろう。それと比べると圧倒的に少ない気がする。

どういうわけか、リーダーは『すべての答えを持っているべきだ』と思い込まされている。

序文でこのように言ってるように、リーダーだって完璧ではないし、失敗もする。そうゆうわけで、本書で述べられていることにも葛藤を感じられる。同じ孤独感に苛まれているリーダーなら読むべきだろう。

あと、聞き慣れない単語に『アプレンティスシップ』というものがあった。これは直訳すれば見習い期間、従弟制度といった意味だそうだ。従来のインターンシップ(職場見学みたいなもの)とは違い、すでにデザインスキルをもった卒業生対象で、ちゃんと給料も支払われる。そして、シニアなデザイナーに業務を教えてもらいながら、職場にも慣れる。こうすることでミスマッチをなくすことができる。

インターシップの本気版みたいな感じかな。とりあえずエンジニアと同じように、中途のエンジニアをリクルーター経由でヘッドハンティングするのはコストがかかることであり、有望な学生をしっかり吟味してから採用するほうがコストパフォーマンスが良いのだろう。