なめらかなお金がめぐる社会。

あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。

お金をもっとなめらかに。

ジャケ買いならぬ、タイトル買い。『お金をもっとなめらかに』って言葉がいいなぁと思い購入した。あと、家入さんという人が、どういう人なのか、知りたかったというのもある。

なぜ『なめらかに』という言葉が好きなのかは、本書を読んでいて理解できた。なめらかというのはグラデーションなのだ。本書では大きい経済圏と小さい経済圏と説明していたが、大きい経済圏 では、ゼロかイチか、白か黒か、その境界線がハッキリしている。良い方に入れなかったら何も得られない。家入さんはそうゆう世界に対して可能な限り選択肢を増やそうとしている。

クラウドファンディングのCAMPFIREが、最近の活動だが、例えば、画家志望の人がいても必ずしもその人達全員が画家として生活していけるわけではない。実力はもちろん、需要と供給であったり、運であったり、いろいろな理由で諦めざるを得ない。だがクラウドファンディングのようなものがあれば、画家一本で食べていくことは難しいことかもしれないが、少なくとも画家としてある程度の収入が得られるチャンスがある。その人が画家なのか、サラリーマンなのか、曖昧になる。画家としての収入が増えていけばそれでやっていけばいいし、だめならサラリーマンを続ければいいし、また違うことにチャレンジしてもいいだろう。

なめらかなお金がめぐるということはこうゆうことだろう。

いろんな選択肢が増えることで、今までチャンスを得られなかった人々が可能性が得ることになる。そうゆう家入さんの言う住みやすい世界を見てみたいものである。