インテリジェンス

国家・組織は情報をいかに扱うべきか

Netflixでジョーカー・ゲームというアニメを見た。スパイモノで地味に淡々とストーリーが進んでいく。ぼっーと観ていたら、今回主要キャラクター出てきたっけ?みたいなこともあるくらい。そうゆう感じ嫌いじゃないので、一気に全部見てしまった。

何ごとにも感化されやすい性格なので、早速Amazonでスパイモノの本を購入した。

インテリジェンス(英語: intelligence)は、知能・知性や重要な事項に属する情報のこと。諜報活動のことを表すこともある。 ― Wikipedia

インテリジェンスというらしいね。本書は文庫本なのに1000円超えで中身もだいぶ濃い骨太な一冊。インテリジェンスの歴史から、各国の組織構成、主な活動内容など網羅的に解説されている。

厨二なので、007みたいなのをちょっと期待したが、ジェームズ・ボンドみたいな諜報員がいたら48時間も生きていられないだろうと書いてあって、やっぱりそうよね、って感じだった。また、昨今のインテリジェンス活動の情報元のほとんどは公開情報から得ているという話も意外だった。イメージとしてはどこかの公園のベンチで背中わせに座って内部工作員みたいな人と会話するのがアレなのかと思っていた(そうゆう情報もある)。

インテリジェンスの組織や体制づくりに関しては、単にそういった情報機関を作ればいいというわけでもなく、情報サイドとその情報を利用する制作サイド(カスタマー)の適切な距離が必要になる。そうでないと、イラク戦争のような、大量破壊兵器があるという前提のもと、インテリジェンスにもそういった情報を政策サイドが強要したり、情報サイドが捏造したりと本末転倒な結果になってしまう。情報を扱う方のリテラシーというのも求められる。

IT企業とかに置き換えて考えてみたら、R&D的な部署とかそれに近いのかなと思った。経営サイドに明確な方向性がなければ、好き勝手研究してても意味ないし、経営に利用されてなんぼだなと。また、IT企業がインテリジェンス部門を持って、他企業に潜入スパイエンジニアとして潜り込ませたらどうなるだろうって想像したけど、結局、A社が今後ビッグデータやAIとかに参入するって分かっても、それをどうゆうレベル・どうゆう精度で実現するかが問題だから、そうゆう情報を得たところで、なんか使えなさそう… それこそ、そこの主要エンジニアを引っこ抜いてくるしかない(ハニー・トラップか!)。

とりあえず、情報をどう扱うかというテーマなので、いろいろ参考になりそうな本でした。