価格.COM 賢者の買い物

前々から興味を持ってたので一気に読破。2時間くらいで読めた。

内容は、槙野光昭氏、穐田誉輝氏、田中実氏の歴代の社長3人の話を中心に価格.comの創業からの10年間が綴られている。単なる社史ではなく、個性豊かな3人のキャラクターが飽きさせない。

創業者の槙野氏は実家の自室で価格.comの原型であるコアプライスを立ち上げる。サイト開設一年間は収益がでず、すべて自分ひとりでやっていたため、社員を雇ってからもその基本スタイルは変わらず、Tシャツに短パン、ビッグスクーターで通勤。代わって2代目の穐田氏はブランドスーツを着こなすベンチャー投資会社の社長、価格.comに投資していくうちに経営も槙野氏から2代目のバトンを渡される。3代目の田中氏は「本物の大人」と言われるほどしっかりした元銀行員。それまでのベンチャー気分の価格.com社員をたたき上げ、価格.com株式会社化した。

本当に適材適所というのはこうゆうのだろうなと読んでて感じた。それぞれ違ったタイプの社長が実に良いタイミングでバトンタッチしていく。それができるのも3人が『ユーザー本位』の理念を共有できてたからだと思う。2005年不正アクセス事件の際にユーザーかビジネスかのせめぎ合いに苦悩する様なんかもハラハラどきどきものだった。

読み終わって実に好感の持てる会社だな、こうゆう所で働いてみたいなと思わせる本だ。