日本人の英語勉強法

なぜ日本人はこんなにも英語ができないのか?

セールしていたので買ってみた。タイトルから見て分かるように、これは英語の参考書の類ではない。在日39年のジェームス氏から見る、日本人の英語に対する誤解をバッサバッサぶった斬りながら解説している本である。

単純に読み物としては面白い感じである。

日本人の中には、英語の習得を「登山」や「乗り越えるべき壁」とたとえる人がいるが、私はそのどちらでもないと思う。私の考えでは、英語を含めた外国語を修得するというのは、長く、そしてゆるやかな「道」。彼方にゴールが見える。もちろん、そのゴールは、各人で異なる。そして、自分が自ら設定したゴールに向けて、ゆっくりと確実に歩みを進めていく―。

と著者が主張するのに、まったく同感だ。英語をちゃんと勉強する前は、ペラペラ、それこそネイティブにみたいにならなきゃ!みたいな変な強迫観念みたいなのを持っていたが、今は良い意味で諦めている。

日本語環境で30年も生きてきたんだから、ネイティブのように喋れなくて当然であるし、そのように喋れるなくてもそんなに困らない。

例えば、僕は英語圏でプログラマーとして仕事をしたいと思っている。前職の職場で同僚に外国人がいたが、「ココノ実装オソイ、ヨクナイ、ダカラ直シタ」とか彼らが言ってても十分通じるし(実際はもっと日本語うまかったけど)、仕事上なんの問題なかった。それは逆も言えることだと思う。だからと言ってずっとそのままで良いとは思わないけど、地道にやってくしかないんだろうなと思っている。

そんなわけで、この本でも『英語聞きながすだけで大丈夫!』とか受動的な楽して勉強する俗説に関してことごとく否定してるので、やっぱり地道に能動的にやってくしかないんだろうなと思う。

もっと参考書的なものが欲しかったら、本書の中でも薦めている、同じ著者のこの本がいいと思う。文法の本だけど小難しくなくて実践的でよかった。