Webエンジニアからみたカナダワーキング・ホリデー

恥ずかしながら日本に帰って参りました 

実際のところ、ワーキングホリデー期間はまだ8ヶ月間残ってるのだが、今年5月に歯が欠けて直すのに2、3千ドルかかるっぽいことを歯医者に言われて、就活もうまくいってなかったところ、心が折れてバンクーバーから日本におめおめ帰国したのだ。

歯は欠けたのはイレギュラーなこととはいえ、目標であった海外就職も叶えることができず、不甲斐なさで一杯だが、就活になぜ失敗したのか自分なりに省みることにする。

ビザ

※ 2014年度のカナダ・ワーキングホリデーについて述べています。異なる年度、異なる国では制度が異なる可能性があります。

ワーホリは30歳までと言われているが、正確には31歳の誕生日を迎えるまでにWebからの申請が受理されればいい(入国してなくてもいい)。申請が受理されてから1年以内に入国しないといけない。僕の場合、2014年6月に31歳になったので、その前の2014年3月に受理してもらって、それからフィリピンに語学留学いったり、まずはカナダで観光ビザで入国したりして、2015年2月にワーホリビザで入国した。なので、ワーホリ期間中に32歳になった。

ワーキングホリデーというのは就労ビザ同様、ほぼ職種の制限なしに1年間働ける権利なのだが、なんにもなしの状態から国外で働くよりもワーキングホリデーがあるのは圧倒的アドバンテージがあると思っていた。アドバンテージがあるのはなんもなしの人と比べてであって、ワーホリでWebエンジニアとして就職を得るには永住権もち、つまりカナダ国民と戦わなければならない。

企業側からみても、ワーホリ後に就労ビザ申請の煩雑な手続きと申請料を払わなければならないので、わざわざビザなしの奴を雇う道理はない。ましてや、日本人でも知ってるような現地の大企業、人気企業なんかは当然応募者多数なのでワーホリのやつなんかは取らないと言ってもいいだろう(AmazonとかHootSuiteとか応募したけど、ずっとUnder Reviewのまんまだったorz)。

現地のスタートアップに応募した時、面接を組んで貰えることになってやったー!と思ったが、あとからメールで『キミ、永住権持ってないんだね、ごめん無理だわー』って言われた時は辛かった。会社としても長く勤めてほしいけど、スタートアップのような日々の業務に忙殺されているところにビザサポートの事務処理は負担が大きいということだ。

この場合、自分でビザコンサルタントを雇って書類を用意し申請費もこちらで負担する、もしくは申請費分(5千ドルくらい?)を年俸から差し引いてもらってもいいからどうか雇って欲しいとネゴシエーションするのが常套手段らしい。事実、カナダにいる日本人クリエイターの皆さんもこの方法で就労ビザを取得し、永住権獲得とステップアップしていったとのこと。

僕の場合、ビザのステータスを口頭で説明するのが面倒だったので、レジュメにワーホリで2016年2月末まで働けます!と書いてたせいなのか、ほとんど書類審査落ち(連絡なし)だった。だから、さも永住権もってるかのように振る舞い、とりあえず面接までこぎつけてから、ネゴシエーションするのが良いと思う。

転職エージェントとかも、興味があると言ってきて連絡取ってきたのに、紹介する企業が就労ビザ出すか分からないので、やっぱなかったことで・・・みたいなこともあって、思った以上にビザの敷居は高いのだなと実感した。

プライド

上記のようなところは100%とは言わなくてもある程度は覚悟していたし、決してあぐらをかいていたわけではないが、やはり日本で7年Web開発に携わってきたプライドってのものが僕にもあった。

企業にアプライするメールなんて重要じゃないですか、普通、日本人ならそう思うじゃないですか、あいつら1、2週間待たすの普通だかんね。同じシェアハウスの友人には『それ普通ですから、もう一回プッシュするメール送っときましょう!』とか言われたが、そうゆう小さなとこで僕の矮小なるプライドは傷ついていった。

まぁ、僕の講演・執筆実績なんてどうせ極東の小さな島国でのことなんで無視してもらっても全然大丈夫ですよ。でもね、エンジニアの通知簿であるGitHubプロフィールページはそこそこ優秀だと思うんだ。1600スターのStyleStatsをはじめ、スター100以上のレポジトリもいくつかあるし、2014年の6月から10月末はフィリピンのインターネッツ回線がボロボロかつ英語学習に集中していたためコントリビュートしてないけど、11月からカナダに来てからは毎日プッシュしていたので、なかなかOSS好きな人に見えるだろう。

そうゆうこともあって、GitHub Awardのほうで当時はCanada・CSSランキングで2位だった(今は計算方法変わったのでJSの方に加算されてる)。そこで、自信満々で応募したUIデベロッパー(HTML/CSSコーダー)では、まさしくオレ適任!と思ったけど、面接すらしてもらえなかった時は、ほんと凹んだ。

『オレ、カナダ2位やぞ(´;ω;`)!』とやさぐれる日々だった。

そうゆうわけで、こちらが企業を選べる立場でなく、プライドなんか捨てて、なりふり構わずやってかなきゃなーと思ってるところだった。

スキルセット

世間一般的にはフロントエンドエンジニアと思われているかもしれないが自分は、いわゆるおしゃべりクソブロガーだと思っている。会社が客寄せパンダ的なことを求めているなら、需要と供給を満たしているので問題無いと思うが、とりあえず、ここはカナダなので、英語圏に対してブログで物申すとか、海外カンファレンスで講演とかもしたことないので僕の魅力は半減せざるをえない。

そうゆうわけで純粋に技術だけ見てみれば、僕は単なるHTML/CSSコーダーにしか過ぎない。JavaScriptは一応書いているが、Node.js(CLI用途)、Chrome ExtensitonだったりとWebアプリケーションとしてのJavaScriptをあまり書いたことがない。

たまに書類が通って、Webテストを受けることがあったのだけど、たぶん普通のフロントエンドエンジニアなら分かるであろう、DOM操作のコーディングテストもうまく解答できなかった(とりあえず仕様通りの動作するけどコード汚い)。折角のチャンスもったいないなーと思って、最近はBackbone.jsでWebサイトをリニューアルするなど、JSを書いていた。

あと、HackerRankに出てくるような論理的思考を求められる問題とか出すとこもあって、完全にお手上げだった。フロントエンドエンジニアとは!って感じだけど個人的には自分はWebデザイナー(UIデザイン+HTML/CSSコーディング)と思っているので、どの職種にアプライすればいいんだろうと悩む。

関係ないけど、Angular.js Developerという求人を多く見かけたのでみんながんばると良いと思う。頑張った頃にはReact.js Developerに変わってるかもしれないが…とりま、スタートアップで就職するならフルスタックとは言わないけどもある程度の技術を触れるジェネラリスト的なスキルセットが良いのだろう、当たり前だけど。これまで比較的大規模な会社で専門性を高めてきた僕にとって辛い。

オフライン活動

Meetupとかちゃんと出て、コネクションを広げとこう。人気企業とかだとそもそも書類を見てない可能性があるので、Meetupで意中の企業のデベロッパーと知り合うのは大切だ。事実、知り合いの日本人の子はMeetupで知り合った地元企業のデベロッパーを通じて面接まで辿り着いてて、すごいなと思いました。とはいえ、人見知りのt32kにとって日本人でも無理なのに、Meetupで知り合ったカナダ人に話しかけるなんて無理だと思った。

そうゆうわけで、Bootcampで仲間を見つけるのはありかなと思った。御存知の通り、かの米国は深刻なエンジニア不足だそうで、Bootcampという短期間でエンジニアを養成するプログラムがある。人気のものだと、受講費が数百万するものもあるが、シリコンバレでーソフトウェアエンジニアとして職を得るのなら年俸1000万とか余裕っぽいので応募者多数だとか。

知人の弟さんがそうゆうBootcampに参加したそうで、話を聞けばプログラム自体厳しいのはもちろんのこと、特筆すべきはプログラムが終わった後は徹底的に会社にアプライするそうで、その間は就職活動ONLYで、100社以上アプライするそうだ。そいで、同じ受講生同士でどこでどうゆう問題が出たかとか、対策をシェアするそうだ。

なるほど、そうゆう意味でBootcampというのは戦友をつくるのに良いと思った。バンクーバーにもイケてるBootcampがあるが、今さら何百万と払って僕がWeb Fundamental的なコース受けてもコスパよくないし、てか払えない。Bootcampといえど、現在、働いている社会人向けのコースもあって、それは平日の夜中に週2、3回受講する形だ。それであれば、15~20万くらいなので、バンクーバーのWeb界を知る上で高くないと思った(講師は地元人気企業の現役デベロッパーだったりするので)。

そうゆうわけで、変な語学学校にお金払うより、英語の勉強にもなって情報収集にもなるのではないかと、もう一回チャンスがあるのならそうやってる。

英語

カナダで語学学校を1ヶ月間行く予定だったけど、つまらなくて3日で辞めた。ちゃんと学校選ばなかった僕が悪い。学校の質というか、フィリピンのマンツーマンに慣れすぎてて、グループレッスンは効率が悪いなと感じるようになってしまったのだ。とはいえ、バンクーバーには語学学校なんて山ほどあるので、体験フリーレッスン受けながら、こっち来てからじっくり決めればいいと思った。なかには面白そうな学校もあったので、テキトーに選んで学費がもったいなかった。

学校行かなくなってからはCode Schoolをやっていた。字幕もでるしステップ・バイ・ステップで分かりやすい。英語のポッドキャストとか聞こうと思ったけど、聞けないとまるっきりついていけなくておもしろくないので続けられない。ということで、Code Schoolみたいなスクリーンキャストとか動画のコンテンツ重視でやってたと思う。

そうゆうわけで、学校辞めてからはずっと引きこもってコード書いていて、たまに買い出しで外に出て、『あー、ここカナダかー』と再認識するほどだった。スーパーの買い出しもセルフレジとかたいていあるので、そっち使ったりするなど、基本的に人と接するのは苦手な子だと理解している。そうゆう人は英語でヒトリゴトして練習するの良いと思う(私は寂しい子か!)。

そんな僕を見かけて、同居人が毎週火曜とか映画が安いので街に連れ出してくれたりして、外にでる癖をつけさせてくれたことは感謝している(私はニートか!)。

あと、レジュメとか熱意のあるカバレターの書き方は、Frogの方々が、指導してくれてナイスなものにしてくれた。本当に感謝しているし、恩に報いきれなかったのは本当に情けない。

またシェアハウスのほうも空きがでてるみたいなので、ホスピタリティあふれるフロッグハウスに入居してみてはどうだろうか。いろいろサポートしてくれるよ。

歯医者

外国で歯科治療はパない!て聞いてたので、前職を辞めてからフィリピンに発つ前の2週間で急ぎで歯を5,6本直したのがいけなかったのか、詰め物した奥歯のほうが、フィリピンで感染症になって、詰め物を詰め直したりして8万円ほどかかってしまった。

今度はカナダで、そこの奥歯が欠けちゃって冒頭の状態になっちゃったのだ。神経とってたので痛くはないのが不幸中の幸いだが、普通に軽い応急処置でナチュラルに120ドルくらい請求してきて、パないなーと思った。

良いこのみんなは、ちゃんと歯は大切にしようね、おっさんとの約束だぞ(ゝω・)v

昔は歯医者行く度に、磨き残しが多くて歯磨きの仕方を指導されてた。電動歯ブラシ買ってからは、はじめて歯磨きを歯医者さんに褒められたりしたので、やっぱ電動歯ブラシは買っとくとQOLがあがると思う。

まとめ

僕の場合、ワーホリ後も就労ビザが欲しかったからテンポラリーの求人とか無視してたけど、そっちのほうは面接とかすすめるくさかったので、働けることは働けると思うし、決まる人はサクッと決まってるのでマッチングの問題だったりもする。

ヤングな人だったら、2,3カ年計画で、地元の専門学校行くとさらにワーホリ以外にもビザが持てたりして選択肢が広がると思うので、Frogの人に相談してみればいいと思う。あと、カナダだと観光ビザというか普通に来て、6ヶ月まで滞在できるから、ワーホリない人でも海外生活(語学学校も行ける)とかしてみるのもよいかも。とりま相談してみるとよい。

というわけで、日本に帰ってきたので、みなさん遊んでくださいm(__)m

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