デザイニング・ボイスユーザーインターフェース

Principles of Conversational Experiences

今年のGoogle I/Oに参加して、個人的に一番熱量を感じたのはGoogleアシスタント関連のセッションだった。Google Home / Nest Hubのスマートホームはもちろんのこと、Android携帯から『メールを送って!』と言うだけで送信できるExtend your Android appの面においても、Googleアシスタントの存在感は至るところで増している。

そうゆうわけで、VUI(ボイスユーザーインターフェース)が最近の興味の対象であり、会社でもGoogleアシスタントアプリを開発するなどしている。なにか良い書籍がないかなと思ったら、まさしくな本があったので読んでみた。

VUIと言っても、その歴史は自動音声応答:IVR(Interactive Voice Response)に遡る。いわゆる、『〜でよろしければ、1と#を押してください。最初からやり直す場合は4と#を押してください。』みたいな、電話の自動音声を利用した経験は一度はあるとは思う。

IVRにおいての知見は、昨今のモバイルデバイスにおけるVUIに関しても適用できるので、 そういった歴史的な経緯やキーワードを解説してくれる。例えば、音声ガイダンスの途中でもバージイン(割り込み)を有効にすべきかどうかなど。

また、最近のVUIとIVRの大きな違いは、デバイスによっては画面を利用できることもある。つまり、音声と画面、複数のインタフェースをまたぐことになり、このマルチモーダル・インタフェースは大いに優位性があるといえる。

全体を通して、基本的な用語の説明や基礎的なことしか説明しておらず、実践的で便利なサンプルアプリケーションを元に解説してくれるともっと良かったかもしれない。ちょっと肩透かし感が否めない。

というわけで、Googleアシスタントアプリを開発してる自分にとっては、I/Oのこのセッションがドンピシャで良かったので、みなさんも見てみると良いかもかも。