デザインの伝え方

組織の合意を得るコミュニケーション術

エンジニアもコードレビューのときにいろいろ気をつけることはあるが、こちらの本はデザイナーがデザインレビューするときではなくて、デザイナーがデザインの決定権を持つステークホルダーなどに自分のデザインを説明する方法について解説している。

デザインとは見た目に起因するところが多いので、デザイナー以外から、いろいろ言われやすい職種である。エンジニアをしていて、ディレクターなりPMなりに、そこは三項演算子使わないほうがいいんじゃない?みたいなことはヒャクパー言われたことないのにも関わらず、デザイナーはデザイナーからはもちろん、すべてのステークホルダーからなんやかんや言われる。

偉大なデザイナーは偉大なコミュニーケーターであるように、本書もまたデザインの本というより、コミュニケーションの本に近い。それは目次をかいつまんでもながめてみると『親しい間柄になる努力を』、『良好な関係を築く・ものを贈る』などと、まぁなんとウェットなコミュニケーションであろうか。

もちろんデータに基づく決定や、論理的な説明でわかってもらえればそれにこしたことはないが、そうもいかないのが現実で、事前の根回しだったり、そのデザイナーの信頼残高がものを言ったりするのも事実。

とはいえ、やはり自分はこうゆうのが苦手だったりするので、偉大なデザイナーさんに同情するとともに敬意を持って相対していきたいと思う一冊だった。