日本語の歴史

現代の日本語はどのようにして出来上がってきたのだろうか

全体としてタイトル通り日本語の歴史を古代から順に説明していく流れ。全部で200ページくらいの内容なので半日で読める。なぜ日本語は漢字・ひらがな・カタカナ3種類の文字をつかうのか?今の日本語はどのように形成されていったのかなど大枠がつかめてわかりやすい。

ただ、江戸時代で『御前』、『貴様』などの言葉は急激に尊敬の意味が薄らいできますというくだり、なぜ、そうなったのかあんまり触れてなかったので消化不良。字面的にはかなり尊敬の感じがしますが『おめぇー』『キサマ』と書くと下品な感じになるのはおもしろい。

個人的におもしろかったのが、明治時代、言文一致運動の始まりとなった出来事でこうゆうのがあったという。

書き言葉と話し言葉の隔たりこそ、日本が遅れをとった原因の一つだと痛感した人物がいる。前島密だ。彼は、幕末の慶応二年(1886年)に『漢字御廃止之議』を将軍徳川慶喜に建白している。

しかし、現在でも漢字が使われているから漢字は廃止できなかったわけだが、とりあえず使う漢字を3000字まで減らしましょうよと流れになったみたい、その時は。3000字少ないなと一瞬思ったのだが、現在の常用漢字が1945字なので、それでも多いってことが分かる。

とまぁ、そんなすったもんだがある明治時代はやっぱりおもしろい。他の風俗について書いてある本も読んでみたいと思った。