作りこむということ

私たちは普段、良質なものに囲まれすぎていると思う。

例えば、狼男が出てくる映画のメイキングだっただろうか、男が狼に変身するほんの数秒のシーンのビジュアルエフェクトにデザイナーが十数ヶ月かけて作成したと答えていたのを見たことがある。

ハリウッドのビジュアルエフェクトデザイナーの年俸なんてよくわからないけど、大作に関わる人だから1千万くらいあるだろと考えると、その数秒のシーンすでに数百万のコストがかかかっていることになる。そりゃ映画全体で総製作費数十億とか数百億円とかになるわなと思った。

要は、そのくらい本気で人とお金をかけて初めて人の目に触れる世の中へと公開されるわけだ。ハリウッド映画はいささか極端な例かもしれないので、私たちが普段使っているWebアプリケーションについて考えてみる。

私もWebアプリケーションの世界で生きているので、よくディレクターっぽい人たちに『Twitterみたいな感じでお願い!』と軽く要求してくるのを耳にしたり、そうゆうことを言われた経験があるような、ないような。そりゃ、なにか文章をWebに投稿するという要件自体は満たせるかもしれないが、それは必要条件であって十分条件じゃない。

ほんとうにTwitterのようなクオリティを求めるなら数百万のユーザーのアクセス負荷に耐えられえるバックエンドであったり、細かなインタラクションデザインまで配慮されたフロントエンドなど、さまざまな課題を解決しなければならないだろう。

私はフロントエンドの人間なので、そっちの話に移そう。上記は、Twitterのいいね!機能のアニメーションだ。スプライトアニメーションして、いいねが押された時のアニメーションを作っている。まぁ、これが良いか悪いかは置いといて、世にあるSNS系のアプリなら、たいていは、いいね的な機能はあるけど、普通実装するなら、ハートのcolor:graycolor:redにするくらいだろう。こんなパラパラアニメーションを作っている余裕はないし、たぶん作っていても、ほかの機能の実装はやくしろ!と言われるのがオチだろう。

Twiiterのいいねは、HTML/CSS/JSはもちろん、アニメーションもわかっているようなSimuraiみたいなユニコーンデザイナーが作ったんだろうか。そうゆう細部にまで一流のリソースを割けるのが羨ましい。

別になんでもかんでもアニメーションつけろと言っているわけではなく、その機能を実装するにあたって、別の良い方法があるんじゃないかとかもっと頭擦り切らせて考えるべきなんじゃないか。事なかれで主義で、言われたことを何も考えずタスクを消化してはいないだろうか。自問したい。

言われたとおり作った結果できるアプリケーションなんて、そこらへんにあるようなもののレベルを超えるはずがない。生半可なもの作ってもしょうがないでしょ、と最近思う。

というわけで、最近は少しこだわりをもって、ちょっとしたインタラクションとかも実装しているのだけど、まぁ難しい。普段の生活で見たり触っているのと、それを実際に作るのはほんとに違うと感じている(でも、興味のない人から見ればそこまで大したことをやってるようには思われないだろう)。悲しい(´;ω;`)がんばろう。

今回の記事は何も考えなければ1週間程度で実装できる機能を2週間かけてまだできていないという言い訳のために書きました(・ω<)